歯石になると歯磨きしても落ちない!?

桶川駅徒歩1分にある歯医者、手代木歯科です。

しっかり歯を磨いているつもりなのに、歯の表面がザラザラする場合、それは歯石かもしれません。

歯石は、一度ついてしまうと自宅での歯みがきでは落とせないため、定期的な歯科医院でのクリーニングが必要になります。

さらに、放っておくと歯周病の進行にもつながるため、早めの対応が大切です。

今回は、歯石ができる仕組みや種類、落ちない時の対処法、そして歯石をためないための予防策までをわかりやすく解説していきます。

目次

歯石とは?

歯石のイラスト

歯垢が石灰化したもの

歯石とは、歯の表面に付着した歯垢が、唾液中に含まれるカルシウムやリンといった無機成分と結びつくことで、時間の経過とともに硬く固まってしまったものです。

歯垢は、食べかすや口腔内の細菌のかたまりで、歯みがきを正しく行えば取り除けるものですが、磨き残しがあると、わずか数日のうちに硬化を始め、通常のブラッシングでは除去できなくなります。

でき始めの歯石は白っぽく見えることもあり、一見すると歯の色と区別がつきにくいこともあります。

しかし、時間が経つと色素沈着により黄ばんだり黒ずんだりし、見た目にも目立ってきます。

特に、唾液腺の近くにある下の前歯の裏側や、上の奥歯の外側は唾液が多く流れるため、歯石がつきやすい部位として知られています。

また、歯石は単に硬くなるだけではなく、その表面がザラザラしているために、さらに歯垢が付きやすくなり、悪循環が生まれます。。

どれくらいで歯石化する?

歯垢が歯石に変わるまでのスピードは意外と早く、一般的には約2日〜3日程度で始まり、2週間で完全に石灰化するとされています。

つまり、数日間しっかり歯を磨けていない状態が続くだけで、歯石ができ始めてしまうということです。

特に、体質的に唾液に含まれるミネラル成分が多い方や、歯みがきの時間や磨き方にムラがある方、間食の頻度が高い方などは、歯石の形成がより早く進む傾向があります。

また、歯石がつくスピードには個人差があるため、自分では気づかないうちにすでに歯石がたまってしまっている方もいらっしゃいます。

歯石の種類

歯肉縁上歯石

これは、歯肉よりも上にできる歯石です。

比較的白っぽく、唾液中のミネラルが原因で石灰化します。

下の前歯の裏や上の奥歯の外側に見られることが多く、硬さはあるものの、比較的取りやすいのが特徴です。

見た目にも目立つため、患者様自身が「歯石かも?」と気づきやすいタイプでもあります。

歯肉縁下歯石

こちらは、歯肉の内側、歯周ポケットの中にできる歯石で、黒っぽく見えるのが特徴です。歯肉縁下歯石は、血液や炎症性の物質が混じって石灰化して強固に付着しているため、取り除くのが難しく、歯周病の大きな原因となります。

自覚しにくく、進行してから気づくことが多いため、定期的な歯科検診での早期発見・除去が重要です。

歯石が落ちない時はどうずればいい?

歯科衛生士と患者の画像

歯科医院でクリーニング

一度石灰化してしまった歯石は、歯ブラシやフロスでは取れません。

強くこすっても落ちないどころか、歯や歯肉を傷つけてしまう可能性もあります。

そのため、スケーラーを使って歯科医院で除去してもらう必要があります。

歯石除去には、超音波スケーラーや手用スケーラーを用いて、歯面を傷つけないように慎重に取ります。

縁上歯石は比較的簡単に除去できますが、縁下歯石は麻酔が必要なケースもあります。

定期的なメンテナンスで歯石を取り除くことで、歯肉の腫れや出血、口臭の改善にもつながります。

とにかく溜めないことが大切

歯石ができるのを防ぐには、歯垢の段階でしっかりと取り除いておく必要があります。

つまり、毎日の歯みがきを丁寧に行うことが何より重要になります。

さらに、3ヵ月に1回は歯科医院での定期検診を受け、プロによるチェックとクリーニングを行うことで、歯石形成を防ぐことができます。

【まとめ】

歯石は、毎日の歯みがきで落としきれなかった歯垢が、唾液の成分と反応して固まることでできるものです。

一度歯石になると自力では落とせないため、歯科医院での除去が必要です。

歯石には、歯肉の上にできるものと歯肉の奥の方にできるものがあり、特に後者は歯周病の進行と深く関係しています。

大切なのは、歯石をつけないことです。

そのためには、毎日の丁寧なセルフケアと、定期的な歯科医院でのクリーニングを組み合わせてケアしていきましょう。

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